こんにちは。派遣薬剤師のひでです。
対人業務の強化が叫ばれる今日この頃。
「服薬指導のレベルをあげる本はないか」ということで本屋で服薬指導の本を漁っているときに出会ったのがこの本
「薬局の現場ですぐに役立つ服薬指導のキホン」(以下「服薬指導のキホン」)
- 著者:淺沼晋
- 発行:秀和システム
- 発行日:2020年2月3日
「服薬指導のキホン」はどちらかとういうと新人やブランクありの薬剤師向けの本で
イラストや吹き出しなどふんだんに使われていてかなり見やすく学習しやすい構成になっています。
こんな悩みを持った方にぴったりの一冊だと思います。
正直、今現場でに服薬指導をしている薬剤師からすると物足りない内容になっているので
もう少しレベル高い学習をしたい方は薬剤師のおすすめ本を参考にしてみてください。
「服薬指導のキホン」はこんな人におすすめ
「服薬指導のキホン」がおすすめな人はこんな人です。
- 新人でこれから服薬指導をするorまだ慣れていない
- ブランクが長くどんな感じで服薬指導をしていたか忘れている
- 今まで薬局薬剤師として働いていなかったので服薬指導に慣れていない
といった感じです。
「服薬指導のキホン」はかなり初歩的な内容から書かれているので
とにかく「服薬指導自体慣れていない」という人におすすめです。
「服薬指導とはなんぞや」から書かれているので初歩から学びたい人にはありがたい内容になっていると思います。
また、本文は先輩薬剤師と新人薬剤師の会話形式で進んでいき、イラストも多いので非常に読みやすい内容になっています。
新人が学んで行くべき内容を18の実例をあげて説明されています。
初歩からの内容なので初心に戻って学んでいきたい方にも良いかもしれません。
「服薬指導のキホン」で学べること・身に付くスキル
「服薬指導のキホン」で学べることはその名の通り服薬指導の基本の部分だと思います。
本文は7つのチャプターから成っていて
- 服薬指導の流れ
→新患さんへの服薬指導 - なぜ患者とのコミュニケーションが重要か
- 小児科の服薬指導例
→苦味のある抗菌薬の指導法など - 内科の服薬指導例
→インフルエンザ、糖尿病、喘息などの指導法 - 皮膚外用薬の指導例
→ステロイド、水虫薬などの指導法 - 精神科の服薬指導例
→統合失調症、抗うつ薬などの指導法 - よくあるケースの服薬指導例
→怒り出す患者さん、話が長い患者さんの対応など
を学ぶことができます。
基本のところから書かれているのでかなり学習しやすい内容になっています。
すでに現場で何年か働いている薬剤師でも
「科目が偏っているので他の科目は素人同然」という場合は十分役に立つと思います。
「服薬指導のキホン」の感想
「服薬指導のキホン」の感想としては本当に読みやすく、スラスラ読んでいけるので気持ちよかったです。
がっつり難しい本を読める方には物足りないですが
- 正直勉強が苦手
- あまり服薬指導に自信がない
- 勉強する時間がない
こんな方には初歩から素早く学んでいけるのでとても有益な本だと思いました。
時々「column(コラム)」という項目で小話があるのですが
このコラムがなかなか面白いです。
「野生のカンを磨くと良い」「服薬指導には美しさも必要」など深いことが書かれていて
ここに関してはベテラン薬剤師でも得るものがあると思いました。
また、巻末の「よくあるケース」のテーマも服薬指導に慣れていない人にはありがたいと思います。
糖尿病や高血圧など疾患で分けて学んでいくのは基本ですが
「よくあるケース」では
「怒り出す患者さん」「話が長い患者さん」「残薬管理不良の患者さん」など患者さんのタイプに合わせて対応方法が書かれています。
現場では必ず出くわすであろう患者さんのタイプを6つ紹介してくれているので
マスターすると服薬指導の怖さが少し解消されるのではないかと思いました。
「服薬指導のキホン」口コミ
2020年2月3日に発売されたばかり(記事を書いているのが2020年2月20日)なのでレビューはまだ少ないです。
新人薬剤師、ブランク明け薬剤師、薬学生向けに書かれた書籍のようですが、超が付くほど基本的な内容です。
現役の薬剤師が読んだら、あっという間に読み終わると思います。実際読みやすいですし。
価格もお手頃なので、初心に戻ってみようかなという気持ちで気軽に読んでみるのもいいかもしれません。 Amazonレビュー
「服薬指導のキホン」の感想まとめ
「服薬指導のキホン」の感想をまとめると
- 初歩から学びたい人におすすめ
- 読みやすく勉強が苦手でも学びやすい
- 「コラム」は深い話が書かれていて面白い
- 「服薬指導がまだ怖い」人は悩みが解消するかも
といった感じです。
それほど高価な本ではないので初歩の段階で悩んでいる方はぜひ読んでみてください。
悩みが解決するかもしれません。
その他にも「もう少し踏み込んだ服薬指導を学びたい」「他のスキルアップ本もみたい」という方は薬剤師のおすすめ本を読んでみてください。