こんにちは。派遣薬剤師のひでです。
・急に派遣切りにあったりするんでしょ?
派遣薬剤師に対するこういうイメージって本当に多いです。
僕も派遣薬剤師になるまでは不安もありました。
結論から言うと
派遣薬剤師でも1つの派遣先に長く勤める事は可能です。
しかも、高確率で。
「派遣は長く勤められない」と思われる原因は、
一般的な「派遣」に対するイメージや
一部の「薬剤師派遣に詳しくない人」がネット上で噂を流しているのが大きな原因だと思います。
しかし、実際には派遣でも普通に長く勤めることができます。
今日は派遣薬剤師で実際に働いている僕の目線から実情を書いていこうと思います。
・派遣薬剤師仲間の実際の勤務期間
・派遣でも長く勤められる理由
・要注意の派遣先もある話
僕は派遣薬剤師を約2年してきて、自分の経験や周りの派遣仲間をみて、
その経験をもとに判断しているので少しは信憑性があると思っています。
目次
基本的に「薬剤師は派遣切りにあう事はない」理由
薬剤師の派遣の場合は基本的に派遣切りにあうという事はありません。
体感的には9割以上の派遣先は継続して契約を更新してくれます。
その理由としては
- 慢性的な人手不足のところが多い
- 派遣であっても人員が確保できていれば新たな採用活動は意外としない
- 派遣を雇うメリットはある
- 派遣先と派遣会社で関係性ができているところも多い
などです。
1つ1つ説明していきます。
理由1:慢性的な人で不足のところが多い
薬剤師はだんだんと需要と供給の差がなくなってきていますが
まだまだ「いるところにはいる」といった感じで偏っている状況です。
つまり「薬剤師がなかなか集まらなくて困っている」派遣先は多数あります。
大手なら新卒がたくさん採用できたりしますが、一般的な薬局は採用をかけてもなかなか人が集まらない事も多いです。
ですので派遣先からしても1度、派遣としてでも人材が確保できれば「そのまま長くいてほしい」と思っています。
僕は派遣薬剤師になって今まで7つの派遣先にお世話になりましたが1度も派遣切りにあった事はないですし、職がなくて働かない期間ができた事もありません。
自分の意思で「色んなところで働いてみたい」と思い移動してきました。
派遣仲間の実際の勤務期間は長かった
7つの派遣先のうち4つの派遣先では「派遣薬剤師を複数名採用していた」ので派遣の先輩がいたのですが、長期で勤務している人が多かったです。
それぞれの派遣先で出会った派遣の先輩の勤務期間はこんな感じ
- 1つ目の派遣先:1年10ヶ月
- 2つ目の派遣先:2年10ヶ月
- 3つ目の派遣先:2年半の人と3年の人
- 4つ目の派遣先:3年
です。
みなさん長いですよね。
3年に満たない人たちも僕が異動した後も勤めていたので、そのまま派遣切りにあう事はなく勤務を継続していると思います。
(僕が減ったのでそのタイミングで切られる事はない)
派遣の場合3年以上は継続して勤務できないので3年経った時点で
- 1度別の派遣先を2ヶ月程度挟んで戻ってくる
- そのまま正社員になる
といった感じになります。
3年を区切りにひと手間かかってしまいますが
「数ヶ月で切られる」といった事はほぼ無い言えます。
理由2:人員が確保できていれば新たな採用活動は意外としない
派遣薬剤師で人員確保をしたとしても意外と正社員やパートの採用活動を続ける事はしません。
理由として考えられるのは
- 採用活動にもコストがかかる
- さらに新しく人を入れると現場の「教える手間」など負担が増える
- ひとまず人が足りているので問題解決した感じになる
といった感じです。
本来であればやはり派遣を雇うのはコストもかかるので、「正社員やパートの採用ができるまでのつなぎ」として派遣を利用するのかなと思いますが
意外と「派遣でそのまま行く」場合が多いです。
派遣でコストがかかっているのでさらに採用のコストをかけられないのかもしれませんが
「中途で採用できたので更新終了」といった話は派遣仲間からも派遣エージェントの方からも聞いたことがありません。
(もちろんゼロでは無いと思いますが少ないです。)
理由3:派遣を雇うのはコスト的にマイナスばかりでは無い
派遣薬剤師は時給が高いので、コストが多くかかるのは事実なのですが
マイナス面ばかりでは無いので長期間採用していく派遣先も多いです。
例えば面接して正社員を採用すると紹介会社に年収の約3割を支払わないといけませが
派遣にそのコストは必要ありません。
年収500万円の正社員だと約150万円という大金ですし、その人がうまく働いてくれる人かどうかの保証もありません。
さらに年金や社会保険料も派遣会社負担なので派遣先は払わなくて良いですし
派遣を雇うと税制的に優遇されたりします。
高時給ですが、そのほかの部分でコスト的に削減できる部分もあり
人手不足を簡単に補えるというメリットが勝って派遣でも継続して勤務できるのです。
コスト的なメリットに関しては
なぜ薬局は時給が高い派遣薬剤師を採用するの?で詳しく解説しています。
理由4:派遣先と派遣会社で関係性ができているところも多い
僕がメインで就業しているのはファルマスタッフですが
派遣先と派遣会社でしっかりした関係性ができています。
関係性ができていると「理不尽な派遣切り」はほぼ無くなります。
派遣会社からすると派遣先も顧客ですが派遣薬剤師も顧客です。
派遣切りが頻繁にあると顧客(派遣薬剤師)に対して迷惑がかかるわけなので
派遣エージェントの方は派遣切りを極度に嫌がります。
派遣先としても担当の派遣エージェントとの信頼関係もありますし
「いつも人材を紹介してもらっている」ので
あまり派遣切りをして「この派遣先には紹介しづらい」と思われては困ります。
ですので基本的には派遣を継続して採用できる状況で依頼を出しています。
「派遣切り」どころか「引き止め」られる時もある
派遣薬剤師だからといって
「更新の度に派遣切りに怯える」必要はありません。
派遣を求めている派遣先は本当にたくさんあります。
これは僕の経験なのでほんの1例ですが
「契約を更新しない」と言うと引き止めてもらったこともあります。
(それだけ人手不足ということ)
7つの派遣先の中で1番長く勤めたのは10ヶ月だったのですが
10ヶ月も経つと一通りの業務をできるようになっていたため
「次の契約を更新しない」と伝えると「時給を300円上げるので残って欲しい」
と言われたこともあります。
時給300円上がるとフルタイムで働いた場合、年収で約60万円UPが見込めるのですごくありがたいお話でした。
確かにそうかもしれませんが
引き止めまで行かなくても「また機会があったら来てください」と言われることはよくあります。
これは僕が「引き止めてもらえる人材なんだ」と自慢したいわけではなく
派遣薬剤師は「無情に切られる」といった存在では無いと知って欲しいと思っています。
ただし、要注意の派遣先も一定数ある
先ほど「継続して勤務できる派遣先は体感で9割以上ある」と話しましたが
派遣が契約を切られる場合も一定数あります。
ただし、要注意の派遣先はだいたい決まっているので事前に回避することも可能です。
要注意の派遣先はこんな感じ
- 大手で新卒がたくさん入ってくる派遣先
- 元いた薬剤師が戻ってくる期日が明確に決まっている派遣先
です。
例えば
- 店舗をどんどん増やして行っている大手チェーン薬局
- 相場より高時給で派遣求人を出している大手チェーン薬局
などは新卒を確保できると「3月末」や「新人が育ってくる夏前」くらいの段階で派遣の契約を終了する傾向があります。
ただし、全店舗で一斉に大量の派遣切りがあるわけではなく「関西」など地域の中で数名程度です。
また、
- 育休で半年後には正社員薬剤師が戻ってくる
- 体調を崩していたが来月には正社員が復帰できる
など期間限定で欠員補充をしている派遣先は一定期間だけの勤務になる場合が多いです。
解決策は簡単で、派遣エージェントの方に「派遣切りをする可能性が高い派遣先か」確認そればOKです。
「派遣薬剤師でも長く勤める」まとめ
実際には「派遣薬剤師でも長く勤務できる」というのは事実だと思います。
しかし
という意見も多いと思います。
その理由は
「また更新してもらいました!」
「もうすぐ継続勤務3年です」
といったポジティブな発信よりも
「3ヶ月で派遣切りにあいました・・」みたいなネガティブな発信の方がウケが良く広まりやすいからだと思います。
実際には派遣でも十分長く勤務することができます。
さらに気になる方は1度実際に登録してみて
派遣エージェントの方に実際どれくらいの割合で派遣切りがあるのか聞いてみるのも1つの手かなと思います。
派遣会社の選び方やおすすめの派遣会社を
派遣薬剤師の失敗しない派遣会社の選び方!で詳しく書いているので読んでみてください。