こんにちは。派遣薬剤師のひでです。
今日は派遣薬剤師の10年後についてです。
派遣薬剤師は安定していないイメージがあり
特に10年後など将来は求人がなくなってやっていけないんじゃないか?
こんな風に思う方も多いと思います。
その理由としては・・・
- 調剤報酬削減による人件費の削減が予想される
- 薬剤師需要の減少
- かかりつけ薬剤師制度
- 在宅医療の増加
などが挙げられると思います。
薬剤師需要の減少についてもう少し深掘りすると
- 40枚制限の撤廃
- 薬剤師の飽和
- 対人業務へのシフト
この辺りが原因かと思います。
結論から言うと派遣薬剤師の求人は無くならない。と言うか無くせない。と思います。
しかし、今調剤薬局業界は制度の移り変わりが激しく過渡期にあるのは間違い無いと思いますので
今と同じ形のまま10年後もあるわけでは無いです。
ズバリ
正直、現在派遣を入れていない薬局が派遣を採用していく可能性もあると思います。
その理由など解説していきますね。
派遣薬剤師が10年後も無くならない理由
薬剤師全体の需要が減っていくのは間違いなく予想できますよね。
(スイッチOTC化が進みドラッグストアに人員が必要になる可能性もありますが、タイムラグがあると思われるので基本的には減って行きそうですよね。)
そうなると
まず派遣を削って→正社員を削る
この流れになるんじゃ無いかと考える方も多いかもしれませんが、
おそらく
正社員を削る→足りない分を派遣で補う
この流れになると思います。
その理由は
派遣を雇うと人件費が減る
からです。
「え?派遣は時給が高いから人件費な上がるんじゃ無いの?」と思う方もいるかもしれませんが
派遣薬剤師を雇うために使われたお金は経費の中で人件費には分類されません。
外注費という経費に分類され
重要なのは
外注費は税制上優遇を受けていて節税になる
ということです。
派遣にはらうお金が増える
→税制上優遇を受けない人件費が減る
→優遇を受ける外注費が増える
→外注費が増えれば増えるほど会社はお得
こんなスパイラルもありますし
正社員の採用にかかるお金、雇い続けるお金を考えると
調剤報酬が減額されていって経営が厳しくなるほど派遣の採用は増えていくのではないかと思います。
↓もっと詳しく知りたい方
もちろん全体として薬剤師の人数が減っていくので、割合として派遣薬剤師が増えても全体の派遣薬剤師人数が減る可能性はあると思います。
しかし、真っ先に派遣を切っていくということは短期的にはあったとしても、
長い目で見ると、やがて大手が派遣の採用に踏み切ったりして
派遣の採用は広まっていくのではないかと考えています。
かといって正社員は会社を育てる上で大切ですし、いざという時に対応する立場は必要なので正社員がなくなることもありえないと思います。
なのでうまく正社員と派遣社員を織り交ぜつつ薬局は運営されていくと思います。
薬剤師需要の減少で将来は求人が無くなる?
薬剤師の需要は減少することが予想されていますがその主な理由は
- 40枚制限の撤廃
- 非薬剤師のピッキング、一包化がホワイトに
- 対人業務にシフト
- 薬剤師の飽和
です。
上の3つは結構関連してますね
非薬剤師のピッキングや一包化がグレーゾーンから正式にホワイトゾーンになる。
(アメリカのテクニシャンみたいな制度も実現するかも)
→薬剤師は対人業務に従事して行きましょう
→処理できる処方箋枚数が増える
→40枚の制限はなくしましょう
って感じですよね。
今までは40枚制限があったので
となっていたのですが
これからは
となって行き薬剤師需要は減って行きます。
それとは別に薬剤師が飽和して行くので単純に求人の供給が需要に追いつかずに職が無い人が現れてしまう
という仕組みなのですが・・・
先ほども書いたように
だから「派遣を無しにしよう」とはなりません。
より経営を効率的に行うには派遣薬剤師を入れていた方が有利なので
薬剤師2人なら1人を正社員、もう1人は派遣
みたいな感じになっていくと思います。
今後、投薬の質を国が求めてきた場合に派遣に任せてられない。という意見もあるようですが、今やAIを搭載して患者背景に合わせて適切な指導内容を表示する薬歴もあるほどで
指導内容の質もある程度バラツキなく実施できるように移り変わって行くので
そのあたりも派遣が無くなる方向に大きく働くことはないと思います。
そもそもしっかりした服薬指導ができるかどうかは薬剤師個々の技量によって変わってくるものであり、派遣か正社員かで変わってくるものでもないです。
Drから特別な指導内容があるような場合でも
新しい社員が入った時は教育が必要なように
そこは派遣を新しく入れるのと変わらないのでマニュアル化したりして対応する方が良いと思います。
派遣も、なるべく長く勤務して投薬を任せてもらえるように派遣先の指導内容について学んでいくことが必要だと思います。
もちろん薬局によって違いはありますが、正社員と派遣を混ぜる流れはなくならないと思います。
かかりつけ薬剤師制度は派遣需要を下げる?
かかりつけ薬剤師は基本的に社員の方が担当すると思いますが
今後かかりつけ薬剤師が増えていくと社員ばかりになって派遣は減るのか?
と言われると
派遣は減りません。
理由の1つは先ほどから書いている通り経営上の理由がありますが
今後かかりつけ薬剤師のノルマ件数が増えても
派遣を減らさなければならないほどの数になるのは考えにくですし
かかりつけ薬剤師が投薬している間にかかりつけを指定していない患者さんに対して投薬をしていくフリーの存在は必ず必要になってきます。
派遣がいても役割分担しながら業務をまわしていけるので問題無しです。
在宅医療で派遣薬剤師は活躍できない?
在宅は正社員の方が担当しているイメージがありますが
実際派遣の求人の中には「在宅の配薬あり」という求人もあり
派遣薬剤師も在宅を担う場面はあります。
往診同行がある場合や在宅施設を担当する薬剤師を決めたりする場合でも
重要な部分は担当の正社員の方が行い
補佐の役割として派遣の薬剤師が担うこともできます。
正直、在宅に力を入れはじめると1日に何度か施設訪問しないといけないこともあって結構大変なので補佐は需要のある役割かと思います。
個人宅へ行く場合も連絡用のノートなどあれば患者さんの詳細も伝達でき
薬のセット場所や訪問した時の振る舞いなども変わらないサービスを提供していけると思います。
まとめ
こんな感じでこれから10年後の将来も派遣薬剤師の求人が無くなるようなことは考えにくいです。
場合によっては人員削減で正社員から派遣になる人も出てくると思うので
今から派遣になる人は今の業務をしっかりこなして派遣会社の中で信頼を築いておくことも重要かもしれません。
派遣エージェントの方は派遣先からの評判を聞いたりして派遣薬剤師1人1人のことを僕らが思っているより理解しています。
- 派遣薬剤師が増えた場合にいい求人を回してもらえる人材
- 派遣の仕事内容が移り変わっても対応して評価してもらえる人材
こんな地位を確立できれば
求人がなくなるどころかより良い求人を紹介してもらえると思います。
もちろん情勢を見ながら自分がどんなポジションをとっていくかは決めていく感じが良いと思います。
派遣薬剤師に10年後求人があるかどうかというよりも
正社員でも派遣でも
あなたに10年後求人があるかどうかになってくるかもしれません。
競争かもしれませんがみんなで頑張りましょう
ちなみに派遣会社に登録するときは複数登録するとより良い求人に出会いやすいのでおすすめです。
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