薬剤師おすすめ本

【感想】「ここからはじめる検査値×処方箋の読み方」で自信を持って疑義照会をかけられるようになる薬剤師おすすめ本

こんにちは。派遣薬剤師のひでです。

「検査値についてもう少し強くなりたいな・・・」

ということで本屋をうろうろしているときに見つけたのがこちら

ここからはじめる検査値×処方箋の読み方」です。


 

  • 著者:増田智先、渡邊裕之、金谷朗子
  • 出版社:じほう
  • 発行日:2016年9月20日 第2版2019年8月31日

「ここからはじめる検査値×処方箋の読み方」はアイン薬局や総合メディカル、日本調剤の薬局薬剤師も執筆に参加して書かれていて

基本的な検査値の知識を身につけるとともに疑義照会をかけるところまでステップアップできるようになっている本です。

さらにダウンロードして使える「患者向け検査値説明シート」の特典までついているので薬局や病院として1冊購入するにもとてもおすすめです。

読んだ感想とおすすめだと思う人について書いていきます。

この記事でわかること

・「検査値×処方箋の読み方」感想
・「検査値×処方箋の読み方」がおすすめな人

ちなみにですが「ここからはじめる検査値×処方箋の読み方」以外のスキルアップ本も薬剤師のおすすめ本で紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

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「検査値×処方箋の読み方」はこんな人におすすめ

「検査値×処方箋の読み方」がおすすめな人は

  • 検査値の基本的なところを学んでいきたい
  • よくあるケースに自信を持って疑義照会したい
  • 検査値が印字された処方箋を受け取る薬局薬剤師

こんな感じの人です。

「検査値×処方箋の読み方」では検査値をかなり基本的なところから学ぶことができます。

説明の仕方も箇条書きになっていて簡潔に、必要な項目を満たしてくれているので

LDHってなんだっけ?

といったレベルから抵抗なく取り組むことができます。

難しい検査値の意義までわからなくても「基本的な部分を学びたい」という方にうってつけです。

さらに、検査値を学んだ後は「検査値の読み方と疑義照会」の項目で

実際の検査値の読み方を練習しながらよくあるケースに対して疑義照会をかけるところまでケーススタディでサポートしてくれます。

実に44のケースに対して検査値をみて疑義照会をかけていっているので

「検査値の記載された処方箋が流れてくる」薬局薬剤師の方も

実際「検査値×処方箋の読み方」で学んだケースに当たることもあると思います。

事前に学んでおけば自信を持って疑義照会をかけることができるのでとても有益ですね。

「検査値×処方箋の読み方」の感想

「検査値×処方箋の読み方」の感想としては

まず検査値の説明がわかりやすいです。

検査値について初級〜中級くらいの人向けだと思いますが

箇条書きで書かれていて、まず端的に簡単に検査値の役割が書かれているのでパッと理解できます。

その後箇条書きを読み進めるにつれ少し深い内容の記載も増えていく感じです。

検査値の意義から深く説明しているような本もいずれは読んでいかないといけないと思いますが

まず簡潔に全体を理解したい方にとってとても有益な本だと思いました。

本の構成も見やすく、足りない情報は「column」で補足してくれています。

電解質の項目ではその電解質が含まれている食品まで書いてくれているので患者さんへの説明にも役立ちます。

疑義照会で挙げられているケースは例えば

腎機能が低下しているからバラシクロビルを減量した方がいいのではないか?

といった初歩的なものもあれば

抗がん剤使用中の症状や検査値を読み解いて疑義照会していく

といったものまで色々入っていてとても参考になります。

抗がん剤の疑義照会もセオリー通りのものではありますが、あまり抗がん剤に馴染みのない薬剤師も多いと思うので学びが多いと思います。

基本的な疑義照会であっても取りこぼしてはいけないのでしっかりこの機会に確認できるのはありがたいと思いました。

最初に本を手に取った時

「検査値の本でなんでこんなに分厚いんだろう」

と思いましたが

44ものケースに対してケーススタディしてくれているからでした。

たくさんの症例を練習できるので似たようなケースで復習することもできますし、

ある程度網羅性もあって読み終わった後は

「しっかり学べた」感じがありました。

個人的には小児の検査値の一覧にあまり馴染みがなく、一度確認したいと思っていたので

綺麗に整理された表が載っていてとてもありがたかったです。

そして何気に勉強になるのが「患者向け検査値説明シート」です。

巻末にも一覧が載っていますし、ダウンロードして見ることもできるのですが

患者さんへの説明用なので

簡潔に、必要な部分がまとまっていてわかりやすい

です。

さらに「患者向け検査値説明シート」を読めば患者さんに聞かれた時に説明する内容をそのまま学べるのでとても実用的です。

「検査値×処方箋の読み方」は本文もとても勉強になりますが、巻末までしっかり活かせる本だと思いました。

「検査値×処方箋の読み方」の感想まとめ

「検査値×処方箋の読み方」の感想をまとめると

  • 検査値について簡潔にまとまっていて初心者でも取り組みやすい
  • 疑義照会も基本的なものからマスターできる
  • ケーススタディが44もあって豊富
  • 小児の検査値もついている
  • 患者向け検査値説明シート」が何気に有益

といった感じです。

より深く検査値について理解して、実践していきたい方には

薬剤師のための基礎からの検査値の読み方」がおすすめですが

まず初歩からステップアップしたい方には「検査値×処方箋の読み方」はおすすめの1冊です。


 

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